原因不明の身体症状がある

身体症状の悩みについて

からだの症状が強くなると、気持ち面でもしんどくなるということは頻繁に経験されます。身体症状についての悩みというものは、身体症状を抱えている人にとってはあって当然のものと言えます。
しかしながら、その悩みが強すぎるケースでは、精神症状としての困りごとがより増えてくることもあるようです。

「この治らない○○はひょっとすると何か重大な病気が隠れているのではないか…」「なにも検査で異常はないと言われたけれど、なおさらこの○○は何なんだろう」「○○のせいで何もできなくなった」などと、身体症状のために悪循環に飲み込まれていくことはまれではありません。

架空ケースでみる具体的な症状

実在の例ではありませんが、よくみられる悩み事を架空のケースとしてお示しします。
このような症状に仮に当てはまっても、当てはまらなかったとしても、ひとりで悩まず、まずは一度ご相談ください。

ケース1

#身体症状の悩み #原因不明の痛み #無気力 #眠れない

30歳台の○○さん(仮名)は25歳のときに仕事中に気を失って転倒して救急搬送されたことがあるのですが、そのときから頭痛と首の痛みにずっと悩んでいます。

自分ではそのときに頭や体を強く地面にぶつけたためと思っているのですが、病院に行ってもとくに問題はないとして痛み止めを処方されるばかりです。
あんまやマッサージ、鍼灸にも通ってみたのですが、ハリを表皮に刺した後から両手足の激痛を伴う痺れが出現してしまい、行ったことを後悔しています。

鍼灸院での出来事を弁護士に相談はしますが、まともに取り合ってももらえませんでした。
2年前からペインクリニックに通院し、より重点的な治療を受けますが改善はなく、最近では通院のタイミングでのみ外出をし、外出も松葉杖か、車いすです。
家では無気力に過ごしていて、また処方された睡眠薬を、昼間により強くなる痛みから少しでも解放されようと日中に飲んでしまっているため、昼夜逆転傾向がつづいています。

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ケース2

#身体症状の悩み #おなかの症状

70歳台の○○さん(仮名)は、生来健康的でしたが、60歳になってからは便秘気味になりました。
下剤をつかうことで排便はできていたためときおり使用していましたが、最近はその使用量が増えてきています。また排便があっても、「便の形がおかしい気がする」「便秘の原因は大腸がんなどではないか」と不安がり、内科を受診し内視鏡検査を含むいろいろな精密検査を受けましたがいずれも異常所見はなく、内科医は安心しても良いと伝えて終診としています。

これで安心できればよいのですが、どうにも余計に不安になり、他の大きな病院をいろいろとまわりそのたびに検査を受けますがやはりなにも見当たりません。
この1カ月を振り返ると、計5つの病院を回って検査を受け、1日に4回も5回も下剤を飲み、毎日何度も水下痢をしているのですが、家族が制止してもよけいに不安と焦りが増すばかりで、ついには「死にたい」とこぼすようになり家族も頭を抱えています。

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ケース3

#身体症状の悩み #腹痛 #頭痛

中学生の○○さん(仮名)はもともとおなかが緩かったのですが、最近は外出するときや授業中など「今トイレに行きづらい」状況で、ことあるごとにおなかが痛くなってきてしまいます。
実際にトイレに行けば下痢で、その後はしばらくの間は落ち着くのですが、毎度毎度トイレにいくことに引け目を感じています。

小児科では過敏性腸症候群と診断され、治療が始まりましたが、薬でピッタリ症状が良くなることは無く、そうこうしている間に「学校に行きたくない」と朝に登校渋りをするようになりました。
「おなかの痛くなるのが無くなれば、学校に行けるんだけれど…」とは言うので両親も小児科の先生に何とかしてほしいとすがるので、小児科の先生も悩みながらいろいろな薬を試しますが状況は一進一退です。

両親は学校に行かないとペナルティを課すことを考えましたが、その後は朝に頭痛も出現し、事態はより悪化しているように見えます。

➡<身体症状症>のページへ

身体症状についての悩みが主症状となる代表的な疾患

上で述べた通り身体症状についての悩みはさまざまな精神疾患のいち症状として出現するため、どの疾患の症状として出現しても不思議ではないかもしれません。
ここではまず、身体疾患についての悩みがその精神疾患の特徴となりえるものの例を一部ご紹介します。

身体症状についての悩みが主症状になる精神疾患の例

身体症状症(身体表現性障害, 疼痛性障害など)病気不安症
変換症(転換性障害)作為症(虚偽性障害)

また、身体疾患などのいち症状としても不安(なかにはパニック)を生じることのあるものがあるため、注意が必要です。

不安、パニック症状を認める身体疾患の例

不整脈気管支喘息
甲状腺疾患低血糖
てんかん薬物の離脱症状※
※カフェイン・アルコールなどの中毒や離脱時にも不安感が生じることがあります

アクセス
谷町みきこころの診療所

〒543-0072
大阪府大阪市天王寺区生玉前町
1−13Tpgビル 谷町 2F

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